現在のWordPressのデフォルトとなっているブロックエディタ(Gutenberg=グーテンベルク)は従来のクラシックエディタに代わるものとしてWordPress5.0より新しく登場した記事の編集機能です。
従来のクラシックエディタでは、通常の文章以外に見出し・箇条書きリスト・画像などを1つの画面内に収めて記事を作ります。
一方ブロックエディタは、これら個々の要素を「ブロック」という単位で管理してそのブロックを積み上げることで記事を作成するのが最大の特徴です。
ブロックエディタはまだ登場して日が浅く、見た目もクラシックエディタから大きく様変わりしたこともあり、まだユーザーに受け入れられていない感じは否めません。
しかし、ブロックエディタを使って記事を書いている立場から言わせていただくと、ブロックエディタはクラシックエディタより使いやすいと感じています。
そこで、この記事ではブロックエディタの長所・短所をふまえたうえで
ブロックエディタの利用をおすすめするタイプの人
を紹介します。
なお、ブロックエディタの使い方を知りたい方にはこちらの記事をおすすめします。
画像や動画を多く使って解説しており、わかりやすくなっています。
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ブロックエディタがおすすめなタイプの人
ブロックエディタの利用がおすすめなのはこんなタイプの人です。
- 最近、WordPressでブログを始めた人
- クラシックエディタ、Word、無料ブログを使ったことがない人
- パソコンの知識や技能をあまり持ち合わせていない人
理由は、ブロックエディタが持つ長所が上に挙げた方の弱点であるWordPressやパソコンの経験値の少なさを補ってくれるからです。
では、ブロックエディタの長所とはどのようなものがあるのか見て行きましょう。
ブロックエディタの長所
ブロックエディタの長所はたくさんありますが、特に強調しておきたいのが以下の3つです。
- 操作の内容と結果が画面に即反映されてわかりやすい
- 専門的な知識や技能不要。簡単操作でレイアウトができる
- ブロックの並べ替えという直感的な編集が可能
操作の内容と結果が画面に即反映されてわかりやすい

上の画像はこの記事の編集画面です。
見出し、挿入した画像、箇条書きなど作った記事の完成形を常に確認しながら編集ができる。
ここをこんな感じに直したい、なんてイメージも出てきやすい初心者向けの画面。
この視覚的なわかりやすさがブロックエディタの最大の魅力です。
また、選択しているブロックで使える機能や装飾も右側に実際の形としてわかりやすく表示されます。
専門的な知識や技能がなくても簡単操作でレイアウトができる


上の2枚の写真はブロックエディタの「デザイン」ブロックの「カラム」を使って掲載したものです。
このようにHTMLやCSSの知識がなくても画像を2枚横に並べるというカラム分けしたレイアウトを作ることができます。
操作も
- 「デザイン」ブロックから「カラム」を選択
- 用意された枠内に写真をドロップ
のマウス操作による2工程だけで作れてしまいます。
操作そのものが簡単なのでパソコン初心者でもおしゃれな記事が作れて、慣れてしまえば作業効率は大きく向上します。
上記カラムの例はパソコンのみの表示となります
ブロックの並べ替えという直感的な編集が可能
記事作成をしていて
2つの段落の順番を変えたい
というケースに出くわしたりしませんか?
クラシックエディタだと片方の段落を切り取ってもう一方の段落の前にペースト、といった操作が必要になります。
これに対してブロックエディタだと「ひとつの段落=ひとつの独立したブロック」なのでどちらかのブロックを選択してもう一方のブロックの上(または下)に移動させるだけでOK。
見た目にもわかりやすく操作も簡単です。
このブロックをまるっと移動させるという直感的な操作ができるところもブロックエディタの大きな特徴と言えます。
ブロックエディタの短所
ブロックエディタはWordPressの歴史を考えるとまだまだ新しい機能です。
それゆえの短所というものが存在するのも仕方のないことでしょう。
ここからは以下に挙げるブロックエディタの短所をご紹介していきます。
- クラシックエディタやWordが扱える、無料ブログの利用経験がある人は逆に扱いづらい
- 動きが若干遅い、重い
- ブロックの複数選択がしづらい
クラシックエディタやWordが扱える、無料ブログの利用経験がある人は逆に扱いづらい
クラシックエディタはWordPressにブロックエディタが導入される前から使われているエディタです。
MicrosoftのWordのような馴染みのあるレイアウトになっていること、長年使われてきたことなどからこちらの方が使いやすいという声が多いです。
はてなブログなどの無料ブログもこちらに近いエディタになっているので、ブログ経験者から見た場合「ブロックエディタは新たに覚え直さなければならないもの」ということで評判と普及はイマイチとなっています。
ただ、これはブロックエディタが機能面で大きく劣るわけではなく「慣れていない」ことによる部分が大きいので少しずつでも使うことで解消できるでしょう。
動きが遅い、重い
これは私の体感の部分もあるのですが、今選んでいるブロックから種類が異なる他のブロックへカーソルを移動させるとクリックしてから実際に入力を受け付ける状態になるまで少し時間がかかり(1~2秒ほど)これが結構ストレスになります。
- 通常の段落ブロックから見出しブロックや画像ブロックなど種類の異なるブロックにカーソルを移す
- 見出しブロックから見出しブロックへ、という同じ種類のブロックへカーソルを移す
このふたつの作業によるカーソルの動きを見比べていただくとわかりやすいです。
原因はブロックの種類が変わると設定部分に表示される内容が変わり、それを読み込むことによるもののようです。
クラシックエディタではこのようなことは起こらず、快適に操作ができます。
今後のアップデートによる改善を期待したいところです。
文字やブロックの範囲選択がしづらい
これは上に挙げた動きの遅さが原因で文字、またはブロックの範囲選択が1度でうまくいかないことを指します。
ます選択したい起点となる箇所にカーソルをもってくるわけですが、このときその前に編集していたブロックの種類が異なると上に挙げた通りカーソルの動作が有効になるまでにタイムラグが生じます。
これを忘れてまだカーソルが追いついていないのに範囲選択のドラッグを始めてしまうと当然うまく選択できない結果となるわけです。
ブロックエディタを扱い慣れてくるほど、この部分はストレスとして跳ね返ってきてしまいます。
まとめ:ブログ初心者やPC慣れしていない人はブロックエディタがおすすめ
ブロックエディタの長所・短所をご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
- WordPressが初めてのブログですでにデフォルトで入っているブロックエディタを「そういうもの」として使ってきた人
- Wordやグーグルドキュメントにも慣れていない人
こういう人にとってブロックエディタは自分の操作の結果が画面に即反映されてわかりやすいため非常に便利な機能と言えます。
慣れていないうちは操作自体がもたもたしていますから短所として挙げた動きの遅さ、重さも「我慢できる範囲」におさまっていたりします。
今後、使いこなせるようになるまでにアップデートによって動きの改善がされることに期待したいですね。
一方、クラシックエディタが扱える人には「機能面で物足りないくせに見た目が変わり過ぎてわかりづらいもの」というのが現状です。
今のブロックエディタの評価の低さはクラシックエディタのプラグインの普及を見れば明らかです。

とある情報によると、クラシックエディタのサポート期限は2022年末まで、などと言われています。
もともとは2021年末でサポート終了と言われていたので現状を考えるとこれも今後延長される可能性は大いにあると思われます。
とはいえ、ブロックエディタに移行させたい考えなのは事実なので今クラシックエディタを利用している方も少しずつブロックエディタに慣れる必要はあるかもしれません。
完全移行させるなら古くからのブロガーさんも納得させるだけのものにブロックエディタを成長させてから移行することを期待したいですね。
今回の記事は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。